この度、初代代表世話人 久保長生先生の後任として私村垣がご指名いただきました。歴史ある会を更に発展させるため努力いたしますのでご指導ご鞭撻の程宜しくお願いいたします。
平成3年4月13日に第一回を松谷雅生先生に当番世話人をおつとめいただいて以来、諸先生方のご協力で年2回で20年間、計40回開催して参りました。悪性脳腫瘍を中心とする主題では各施設の治療を討論しよい結果を求めて切磋琢磨する機会を創出し、診断治療に難渋した症例報告では時には痛恨の経験を提示し臨床家としての情報共有の場を提供してきたと考えます。
この方針を引き継ぎ、時代と医療の要請に合わせた会として新たな取り組みを行って参ります。治療方針や前向き研究を提案していく会とすること、発表・論文をより広く発信していくこと、若い先生方含め参加者がより多くなること、を目指します。具体的には、当番世話人による主題の提言、ホームページ作成、電子ジャーナル化、手術法等治療法に主眼をおくこと、等です。具体的な方策は今後世話人の先生方と相談しながら進めてまいります。
特に、本会の中心対象疾患である神経膠腫を、“脳がん”と位置づけたいと考えております。髄外の良性腫瘍と明確に区別し、グレード2ですら乳癌よりも現状では予後不良であることを医者患者両者で明確に認識するためです。そして本会の目標は持続的に“脳がん”の予後を改善することであると考えます。
今後ともニューロ・オンコロジイの会と機関誌「Neuro-Oncology (Tokyo)」をよろしくお願い致します。
平成23年4月吉日
東京女子医科大学
村垣善浩