前回の開催: 第41回
拝啓
やっと秋めいて参りましたが、先生方におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
この回は脳腫瘍(脳がん)を何とか治療しようと現場で頑張っている先生方の研究・成果を皆で共有することで翌日からの治療に役立てることを目的としていると理解しています。その中で脳腫瘍の研究の活性化が叫ばれるこの頃です。
主題として再発グリオーマの治療を取り上げました。血管新生抑制を中心とした分子標的療法、免疫療法、テモゾロマイド後の化学療法、再照射はファーストチョイスとはならず、再発グリオーマを中心に行われているのが現状です。そこで各施設での取り組み、よい経過をたどった症例を教えていただければと思います。
脳腫瘍研究の活性化を図るために、特別講演として嘉山先生に「医学研究インフラの問題点」、久保田先生に「VEGF抑制を超える新しい血管新生抑制療法の展開」という研究の問題点と最先端をお話ししていただきます。
さらに、関東で開催されている脳腫瘍関連の4研究会の代表者の先生から、それぞれの会の特徴、現状を報告していただき、今後どのように研究・臨床を進めていけるのか、今後の統合展開を含めて皆様と一緒に考えていくパネルディスカッションを計画してみました。
脳腫瘍治療に携わる多くの先生方の忌憚のない意見を交わしあえるのがニューロ・オンコロジィの会の魅力と思います。一人でも多くの先生方にお集まりいただき、この会に参加することで、脳腫瘍に対する研究・治療の新たな糸口を見つけていただければと思います。皆様の御参加を心よりお待ちしております。
敬具
平成23年9月吉日
筑波大学 脳神経外科
高野 晋吾